生活習慣病

生活習慣病とは(当てはまる症状)

生活習慣病とは

生活習慣病は毎日の良くない行動の積み重ねにより引き起こされる病気です。厚生労働省の調べによると、日本人の3分の2近くが生活習慣病により亡くなっていることもあり、近年、「生活習慣病時代」への不安を抱えている人が急増しています。現代社会では人間が本来備えている免疫が、ストレスや食生活により年齢に関わらず狂ってきている点も見逃せません。
生活習慣病は、生涯薬を飲み続ける必要がある病気だと考えている方が多いですが、中には生活習慣を見直すことによって薬を飲まなくても改善する方もいます。ただし治ったからといって再び不規則な生活を送れば、また薬を飲まなければいけない状態となってしまいます。つまり生活習慣病の対策では、規則正しい生活を続けることが一番の治療と言えるでしょう。この病気の発症や進行には生活習慣が深く関与しているため、生活習慣の改善が発症や進行を予防することになるのです。

生活習慣病の種類
  • 糖尿病
  • 痛風
  • 脳梗塞
  • くも膜下出血
  • 狭心症
  • 心筋梗塞
  • 脂質異常症
  • 脂肪肝
  • 肝炎
  • 肝硬変
  • 胃潰瘍
  • 十二指腸潰瘍
  • がん

生活習慣病のために今からできる対策

(1)バランスの良い食事を摂る

主食・主菜・副菜を基本としたバランスの取れた食事を1日3食摂取するように心がけるほか、コレステロール値の高いものを避け、動物性脂肪より植物性脂肪を選びましょう。また魚や野菜が中心の日本食の食事を心がけ、塩分の摂りすぎには注意をしましょう。

(2)適度な運動で体を動かす

有酸素運動の継続が理想です。反対に激しい運動は体に負担をかけすぎてしまうこともあるために注意が必要です。毎日続けられる運動としては、歩くことをお勧めします。

(3)ストレスを溜めない

ストレスを溜めることが生活習慣病につながることがあります。日々の疲れを取るために、ぬるめのお風呂でゆっくりと体を休めましょう。休日には仕事や家事を忘れてリラックスする時間をつくることも、ストレス解消に効果的です。

(4)禁煙をし、過度のアルコールを控える

たばこはすべての病気の大きなリスク要因です。飲酒量も適度に抑え、飲み過ぎに注意しましょう。

(5)日頃のチェックと定期的な検診をする

体重、ウエスト測定、血圧などをこまめにチェックしましょう。病気の早期発見のために1年に一度は健康診断や人間ドックを受診することをお勧めします。

当院の生活習慣病への対応

上記の通り、生活習慣病には食事運動療法が有効です。できるだけ階段を使うことや早歩きをすることなど、日常生活の中で適度な負荷をかけられる方法を丁寧に提案いたします。ただし患者さま一人ひとりの症状や対策法は異なるため、その方に最適な対策を見極めたアドバイスをいたします。

糖尿病の症状

糖尿病は、すい臓でつくり出されるホルモン「インスリン」の作用不足が原因で、慢性的に血液中のブドウ糖が増加した状態(高血糖)になる代謝疾患です。インスリンの作用不足を齎す原因には、すい臓のインスリンをつくり出す能力の低下と、インスリンに対する細胞の感受性の悪化の2つがあります。

 

糖尿病は、多くの方は初期にはほとんど症状がなく、かなり重症にならないと症状が出てきません。したがって、症状がないからといって安心はできません。
次のような症状に気付いたら要注意です。

口渇、多飲 (水を飲んでも口が乾く) 多尿
食べているのにやせる(急にやせる、食べても空腹感あり) 疲れやすい、全身の倦怠感

また、血糖値が高い状態が続くことにより、神経障害(手足のしびれなど)、網膜症(視力低下、失明)、腎症(腎不全、人工透析)を発症し、自覚症状が現れます。しかしこのような症状が現れる前から血糖値をコントロールする必要があります。

糖尿病の治療法

糖尿病の治療は、「食事療法」「運動療法」「薬物療法」の3つを組み合わせて行います。

(1)食事療法

食事療法の目的は、バランスよく適切なエネルギー量を摂取することによって、著しい血糖の上昇を避けるとともに、肥満を解消・防止することにあります。

(2)運動療法

運動は継続的な血糖値の調整にも極めて効果があり、2型糖尿病の最大の原因といわれる肥満の解消・緩和に役立ちます。しかし運動による消費可能なエネルギーは大きくはないため、運動をしていることを理由に好きなだけ食べても良いわけではありません。

(3)薬物療法

2型糖尿病の治療において、食事療法と運動療法だけでは血糖がなかなか低下しない場合には、内服薬やインスリン注射を使用します。この場合でも食事療法や運動療法を守らないと十分な効果を得ることができません。

糖尿病の治療で重要なのは、「いかに合併症を防げるか」です。そのためには、良好な血糖のコントロールに伴い、適正な体重、血圧、脂質を保ち続けることが大切です。
たとえば高血圧は、細い血管の障害である網膜症や腎症などの合併症に悪影響を与え、さらには動脈硬化を促進します。同様に高脂血症も動脈硬化を促進します。また肥満は2型糖尿病の発症に深く関与しており、高血圧や高脂血症も引き起こします。高血圧、高脂血症、糖尿病が重なると動脈硬化になるリスクが非常に高いと考えられています。
糖尿病の治療では肥満の解消と血糖・高血圧・脂質のすべてをコントロールして良好に保ち続けることが非常に大切です。

高血圧症とは

人間が生きる上で必要な栄養は、食事として体内に取り込まれ、そして血液の成分になり全身に送り出されます。この血液を全身に送り出すポンプの役割を担う臓器が心臓です。心臓から血液を押し出す力が強くなるか、または血管が硬化して伸縮しないようになると、血圧が上昇します。このように基準値以上の高い血圧が続く状態を高血圧といいます。

 

測定血圧が140/90mmHg以上になると高血圧症と診断されます。高血圧症では食事療法、運動療法、降圧剤治療が適応されますが、この診断基準は日本高血圧学会が定めた「高血圧治療ガイドライン2009」(JSH2004)がスタンダードになっています。
高血圧症は自覚症状がほとんどないため、血圧を測定するまで分からないケースが多くあります。そのため血圧を測定しないまま放置すると、本人が気付かない間に血圧が非常に高くなっており、心筋梗塞や脳卒中になる恐れがあります。定期的に血圧検査を行うことが大切です。

高血圧症の症状と原因

症状

高血圧自体の自覚症状として、頭痛、めまい、肩こり、むくみ、動悸などが発症することがあります。しかしこれらの症状の原因は、ほかの症状によるものである可能性もあるため一概に高血圧症の症状とは言えず、高血圧が原因であると思う人はほとんどいないのが実状です。ただし高血圧をそのまま放置しておくと、やがて心臓病や脳卒中などの合併症を起こすため、十分な注意が必要です。高血圧の恐ろしさは、このような合併症の発症にあるといえるのです。

原因

高血圧症の80~90%は、明確な原因を挙げることができないと言われています。その理由は血圧が高くなるにはいくつかの原因が関わりあうケースがほとんどだからです。高血圧は生活習慣と遺伝的な体質が深く関わっていることが判明しています。またこのほかに、加齢による血管の老化、ストレス、過労、肥満、塩分の過剰摂取、遺伝的体質なども要因として考えられています。
一方、高血圧の10~20%を占める原因を特定できる高血圧もあります。これには腎炎などが原因になる腎性高血圧症や、原発性アルドステロン症が原因になる内分泌性高血圧症があります。このような原因のわかる高血圧については、原因を取り除くことで高血圧の改善ができます。

高血圧症の治療法

高血圧症の治療では、リスクの程度に応じて治療計画を立てて進めていきます。生活習慣(非薬物療法)の修正と、薬物療法を組み合わせて治療を行います。治療の実行の可能性、治療中の生活の質、費用対効果などのさまざまな観点から考えて、医師とよく相談して治療計画を立てます。

(1)非薬物療法

高血圧と判明したら、血圧の重症度を進行させないことが大切です。そのためにまずは生活習慣を見直し、食事療法と運動療法から始めます。

1.塩分摂取の制限
2.肥満を防ぎ適正体重を維持
3.アルコール摂取を控える
4.禁煙
5.適度な運動習慣

(2)薬物療法

食事療法や運動療法などの生活習慣の修正を続けても血圧が正常値まで下がらない場合や、症状の重い高血圧の場合は、降圧薬による治療を行います。この薬物療法の目的は、合併症や臓器障害を確実に防ぐことです。
服薬を始めたら、自分の判断で勝手に薬を止めたりしてはいけません。医師の指導で正しく服用し、血圧を適正値に保つようにしましょう。

高血圧症を未然に防ぐためのセルフケア
  • 1回あたり30分の適度な運動をする
  • 軽めの有酸素運動が有効
  • 無酸素運動は避ける
  • 週に3~4回の運動を長期的に続ける
  • ペースを守る
  • 過剰な塩分の摂取を控える

ご予約・ご相談はお気軽に

お身体の不調でお悩みでしたら、羽島市にある青山内科まで、まずはお気軽にお問い合わせください。

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